スウェーデンの大学教員制度

10月も終わりに近づき周りには科研費の申請書の追い込みにかかっている人も多いのだけど(自分は今年は応募できないので)、例の概算要求のしわ寄せで若手Sと新領域(提案型)が公募停止など突如として寝耳に水なニュースが飛び込んできて、先に出されていた若手の回数制限とあわせて、我々を混乱と驚愕の渦に巻き込んでいる。

さて、日本では大学4年制と大学院2+3年制が採用されていて、たぶん世界の多くの国もそうなっているのだけれど、スウェーデンの採用する大学制度は全く異なる大学+修士の5年制(例外的に大学3年制がある)と博士課程4年制(2年でLicentiate)。そして大学の制度もさることながら大学教員の制度も日本の助教、准教授、教授といった教員制度とは全く違う。約1年半スウェーデンで過ごしてなんとなく分かってきたそんな教員制度は、古き良き日本に近い。博士卒業後ポスドクを経て助手、講師、そして一部が教授になるというのが既定路線のようだった。特にスウェーデン人の場合は博士を卒業してどこか他の研究室でポスドクをやった後にもとの研究室に出戻るパターンが多いようだ。助手のポジションは日本の学振PDに似ていて、学術振興会のような外部資金団体に応募、採用され、大学に所属する。講師から大学の正規職員となるが、その上の准教授はポジションではなく講師になった後に「大学院生向けの新しい授業が開けること」を基準とした審査により認定されるタイトルである。そして多くの人が准教授で定年まで過ごす一方で、一部の人が教授になり、さらに一部の人が科学アカデミーの一員となったりする。

ちなみに採用に関わる審査もまた全然違う。応募後に外部審査員が明らかにされ、応募書類の一部である主要論文などはその審査員にに直接送る。その知らせも電子メールできたのだが、応募者ひとりひとりに送られるのではなく応募者全員に同時送信され、だれが応募しているのかオープンになっている。これまでは手違いだと思っていたのだが、ようやく返事が返ってきてその考えはあっさりひっくり返された。外部審査員の審査報告書(もちろん応募者全員分)が送られてきたのだ。ここまでオープンにして公正を保つのか。驚きの世界だったし、審査員の評価も全員分読めるのでいい経験ではあった。

帰国しました

日本に帰ってきて三週間。部屋も片付きようやく新生活に慣れてきた、と言いたい所だけど、仕事も日常生活もまだしっくりこない。

仕事のスタイルが全然違うのは、実は元の職場に戻ってきたこともあり全く問題ないのだけど、在籍していなかった間に変わってしまったことも少なくないことからやや戸惑いがある。日本からスウェーデンに移った当初はなんて生産性が悪いんだと思ったものだけど、スウェーデンでは装置の立ち上げから携わったこともあり全てを把握していて仕事がしやすかったので、現在は逆に一体どちらの方が生産性が良かったのかと感じてしまう(ただしクオリティーを除く)。

生活で言えば、スウェーデンに行く前はキッチンが大変狭かったこともあり自炊はしても料理はそれほどしていなかったのだけど、せっかくスウェーデンで料理をはじめたので日本に帰ってきても続けているのだが食材の違いに未だ慣れないでいるし、北欧は物価が高いという印象が日本人にはあるが逆に今はスウェーデンから帰ってきて日本の物価の高さに驚いている。あとはストックホルムの市街地のようにあちこちにスーパーマーケットがあるわけではないので不便だというところか。

そういえば、日本に帰ってきて色々な人に「やせた」言われる。確かに体重を1割以上落として理想体重になって帰ってきたけど、特別なことは一切していない。「北欧スウェーデン生活でやせる」なんて本でも書けば売れるんじゃないかと思うくらいに。スウェーデンに行って変わったことといえば、不健康極まりないあのコンビニ弁当を全く食べなくなったかわりに19時くらいには家に帰って夕食を作って食べるようになったことくらい。あとは毎週末は平均30kmほど歩いていたことか。結局太る原因は食生活と生活スタイルなのだ。改善すれば自然とやせられるし、必要以上に食べなくもなるのだろう。

ちなみに帰国便はルフトハンザだったのだけど、片道だということで正規運賃とられた割にアップグレードされたのはヨーロッパ内のみで、日本へのフライトはシルバーウィーク最終日だったこともあり満席で多くのツアー客がひしめくのエコノミーに詰められ、昔ながらの機内食でがっかり。この間乗ったエールフランスではエコノミーでもバターのきいたおいしいクロワッサンが出てきたし(さすがフランス)、KLMに至ってはやはりエコノミーでも料理研究家Daniel Greenの創作料理が機内食に採用されどこも機内食には気を配っているのに、ルフトハンザのやる気のなさはどうにかならないのか。

スウェーデンの子供用かぜ薬

子供用かぜ薬ルームシェアしている兄弟の兄の方の息子が泊まりに来ている。キッチンにこのかぜ薬があったからたぶん風邪を引いているのだろう。日本と違って見た目はかわいくないが、ラベルには点字も印刷してあるし機能的ではある。Apoteketのサイトで調べてみたら50SEKと意外に安い。

夏も終わり

dock

太陽は高くまで昇らずなんとなく傾いたまま日の入りが徐々に早くなってきた今日この頃、着実に冬に向かっているスウェーデン。観光船も今週末から運航スケジュールを変更し、本格的に秋が到来したことを思わせるが、今年は9月に入っても残暑(といっても18度くらい)で昼間は暖かい日が続いている。スウェーデンでの気象学的な春の定義は7日連続で平均気温が0度から10度の日が続くこと、夏の定義は5日連続で平均気温が10度以上ということらしいのだけど、さて秋や冬の定義というのはどういうものなのだろう。

ちなみに写真右の船は水中の台車に乗せられている最中。この後まもなくロープに引っ張られて丘にあげられていた。シーズンが終わってメンテナンスなのだろう。

海外の銀行から日本の銀行へ振り込んでみた

急遽多額の振り込みをすることになり日本の自分の口座へ国際送金することとなった。

結論から言うと難しくないのだけど、事前の情報収集にかなりの時間を要した。何はともあれ、SWIFTコードというのが必要らしいので、まずは日本の銀行のサイトをチェックしてみたのだが一切情報がなかったので、ググった所、日本の金融機関のSWIFTコード一覧というページにたどり着いた。次につまずいたのはclearing code(あるいはclearing number)で、ひたすらググること数時間、どうやら国内の銀行コードだということが判明した。他にも振込先の銀行の住所が必要らしいのでこれは銀行のサイトでチェック。で、ここまで下調べを済ませて実際にインターネットで送金をしてみたところ、必要なのはSWIFTコードと支店番号、口座番号だけで少し拍子抜け。

振り込みこそ簡単に出来たのだけど、予想外だったのは日本での受け取りに支店から振り込まれる具体的な理由を訪ねる電話が登録をしている実家にかかってきたこと。珍しいことかもしれないけれど、わざわざ電話をかけてくるほど怪しくはないだろう。