スウェーデンに来てほぼ1年、ようやくIDカード(運転免許証とも言う)を手に入れた。凝ったカードである。プラスチック製。細かな偽造防止の技術がおもしろい。日本では運転免許証にICチップが導入されたとはいえ現住所や本籍地などの個人情報が記載されているが、スウェーデンの運転免許証で個人情報と言えるのは氏名、生年月日とパーソナルナンバーくらい。
スウェーデンは全市民にパーソナルナンバー(生年月日+4けたの数字の社会保障番号)が与えられ、外国人も滞在機関が1年以上の場合には税務署で住民登録すれば番号自体は1週間程度で郵送されてくる。銀行口座の開設などは専用の住民票(1通同封されてくる)で行う。IDカード申請用の住民票も同封されてきたが、発行に明確な基準がなく運用がバラバラで自分の場合は銀行で申請しようとした時に拒否されたまま1年を過ごしてきた(そもそも日常生活ではIDカードがなくて困るようなことはほとんどない)。過ごして来られたのだけど、クレジットカードを使って支払いをする際にIDの提示を求められた時(スウェーデンの銀行が発行するカードの場合は例えスウェーデン人であってもこれが基本)、通常はパスポートで済むのだが、1回だけ拒否されたことがあるので(すぐ外にあるATMでおろしてこいって)、やはり持っていた方が便利かと思い2月末に申請(今年の6月から税務署がIDカードを発行してくれるように整備された)。拒否された理由は分からないが、ともかくIDカード神話は人によって捉え方が180度異なる。
日本の運転免許証からの書き換えは簡単で(EEA加盟国でもないのに簡単に書き換えができるのは別に日本とスウェーデンの良好な二国間関係のおかげというわけではなく、運転免許取得に関わる審査基準が同じだからということらしい)、書類一式、
- 申請書(外国免許書き換え)、健康申告書および視力検査証明書
Blanketter och e-tjänster/ Körkortsportalenから一式がPDFでダウンロードできる(“Ansökan om utbyte av utländskt körkort” と “Hälsodeklaration och intyg om synprövning avseende ansökan om körkortstillstånd”)。視力検査は街の眼鏡屋さんでできる。100 SEK。スウェーデンの視力検査は上とか下とかではなくアルファベットを読む。日本にいたときよりちょっと視力が落ちたのかもしれないが(数値が同じ程度の視力を表すのか分からないが)、アルファベットは見づらい。あとは日本ではないが、真正面を向いて左右の点滅が見えるか確認する視野の検査もある。 - 運転免許申請用の住民票
税務署に申請して郵送してもらう。インターネットから申請可能(Beställningstjänst | Skatterverket)。数日で届く。 - パスポート、ビザのコピー
- 日本の運転免許証の原本、自動車運転免許証抜粋証明
日本の運転免許証の抜粋証明(英訳)は日本大使館から発行してもらう。パスポートと免許証を持って大使館へ申請しに行くと1週間から10日程度で連絡がくるので受け取りに行く。手数料は115 SEKだったと思う。
を揃えて県へ申請すればよい。審査申請料600 SEKはストックホルムの場合インターネットでOCRリファレンス番号が入手可能なので先に払っておいた方が良い(支払わないと手続きは一切進まない、というか振り込み手続きと実際の振り込みに時間差があるため結局催促の手紙が届いた)。直接窓口へ申請に行って驚いたのは、受付が一人であること。しかも案内ではなく、文字通り「受付」。最大3か月かかると言われたけれど、約1か月後に認められましたという手紙とともに日本の免許証が書留郵便で戻って来た。その後、証明写真と署名の台紙、および発行手数料(120 SEK)の振り込み用紙が届くので、返送すれば1週間で発行される。証明写真は顔のサイズにうるさいという話なので写真屋さんで撮影(149 SEK。写真屋さんでもデジカメとフォトショップの上に仕上がり後もしっかりと定規でサイズを確認するくらい)。
受け取りまでは順調に来たのだが、やはり受け取り時の身分証明という関門が待っていた。結局スウェーデンのIDがないと受け取れないので、自分はスウェーデン人の学生を連れて郵便局に行き受け取った(受け取れないと返送されてしまうらしい)。郵便局は民営化され、スーパーやコンビニなどが窓口になっていて、書留の受け取りもそこで普通は出来るのだが、さすがにIDと同等の運転免許証はそうはいかず、最寄りの郵便局(ビジネス用窓口)に届く。
ちなみに写真が教会なのは、住民票をよく見てみると普段使う住所とは別に地域名が記載されていたので不思議に思って調べてみたら、昔の名残なのかどうやら教会を区切りとして地域が存在しているようなので、この小さな発見が妙にうれしかったから何となく。
